● 数日前、早稲田大学大学院の長谷川博和教授からお招きを頂き、教授のEWBA講座で講義をさせてもらった。

● 長谷川教授は、野村総合研究所主任研究員を経て、その後、グローバルベンチャーキャピタル株式会社を設立、代表取締役社長就任、現在は会長でもある。博士(早稲田大学)、公認会計士、日本証券アナリスト協会検定会員という経歴の、まさにホンモノの実力派。

● 講座受講生は30人前後であったが、20名ほどが大企業の部長、事業部長。他は大学のゼミ生、聴講生。

● 私の話の前に、長谷川教授の講義の終わり頃、教室に入り、しばらく聴かせて頂いたが、穏やかで、しかし、説得力ある講義に、確かに、人気講座になるはずだと感心した。

● 私の話のいくつかは、おおよそ、下記の通り。

● 経営は、「理3情7の原則」、要するに、正論、理論だけで社員や部下を引っ張っていくことは、ほとんど不可能。むしろ、責任者、指導者の「人間的魅力、人徳」に、社員や部下はついてくるものである。

● グローバル化の時代になり、また、なっていくが、経営においては、① 普遍性、② 時代性、③国民性の三要素を考えるべき。

● すなわち、① 「人間」を根底にして、経営を行うこと、② 時代の変化に対応して、経営を行うこと、⑶ その国その国の国民性、伝統精神を理解し、考慮して、経営を行うことが大切である。

● 「グローバル化」、いわば、「アメリカ的経営」を、そのまま日本の企業が取り入れるのは、アメリカの「なま水」を飲むようなもの。必ず、「下痢」をする。ゆえに、「日本的グローバリズム」を創り出さなければならない。

● 責任者、上司は、① 秘書役的部下 ② 参謀役役的部下 ③補佐役的部下の3種類の部下を持つことが望ましい。

● 人は、いかに優秀であろうと、その知識、知恵には限界がある。だから、独断で事を決めるのではなく、多くの人たちに、自分の考えについて、意見を求める「衆知経営」を進めていく必要がある。

● 部下育成は、4項目を心掛けることが大事である。一つ目は、方針を明示すること。二つ目は、衆知を集めること。三つ目は、権限を与えること。四つ目は、感動を与えること。

● すなわち、❶方針(=基本理念+具体的目標+最終目標)を明確に提示すること。それによって、社員や部下は、ムダなく努力が出来、期待通りに成長する。

❷社員や部下に、事あるごとに尋ね、衆知を集めること。
それによって、責任者、上司は、a)「情報」を得ることが出来る。b)社員や部下から、敬慕、尊敬される。また、社員や部下は、c)やる気をだす。d)勉強し、自己啓発をするようになる。ゆえに、社員や部下は育つ。

❸権限を与えることによって、ポストは人を育てる。60点の能力の社員や部下であれば、どんどん権限を委譲することが必要。ただし、権限を委譲しても、権威は委譲すべきではない。

❹社員や部下を感動させることが出来れば、社員や部下は育つ。そのためには、「人間、誰もが“ダイヤモンド”を持っているという人間観、人間大事を持つこと、社員や部下に、「心のなかで、手を合わせながら接すること」が大事である。

などなど、などなど。

● 私の経営観など、十分に話ができなかったが、3時間、これ以上は、受講生の皆さんに返って迷惑。途中で終わりにしたが、改めて、松下幸之助さんの、「経営は総合芸術」という言葉を思い出しつつ、是非はどちらでも、受講生の皆さんの「考えるきっかけ」になればと願いながら、教室を出た。

● それにしても、最後まで、丁寧に、温かく対応して頂いた長谷川教授に感謝する。また、熱心にお聴き頂いた受講生の皆さん、加えて、細やかに心配りして頂いた社会連携企画部の山口さん、斎藤さんにも、心からお礼を申し上げる。

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